先日、お母さまより
現在行きつけの眼科では、視力が1.0ある為、
弱視ではないので本人の自覚症状がなければ
メガネの矯正はいらないとのこと言われていますが
近方時に疲れを軽減するためにその時だけ
メガネを装用させたいとのご相談をうけました。
遠視は、お子様の場合かなり強い調節力があるため
ピントを合わせて見えるようにすることが
出来る場合があります。
弱視は1.0見えない眼のことを言いますが、
今回のお子様は、1.0見えていますので弱視ではありません。
しかし、調節のために強い努力を
持続しなければなりません。
また、近くのものはさらに見にくいので、
調節をいっそう強くする必要があります。
遠視の調節は、言い換えれば、
常に20cm~10cmぐらいの距離を見続ける事と同じです。
眼を開けている状態で絶えずこの状態ということです。
そのために、目が疲れやすく、根気が続かず、
あきっぽい傾向が生じます。
また、調節を無理に行うため、
片眼が内側へ寄ってしまう
調節性内斜視になることがあります。
このような場合、片眼だけを使うようになり、
両眼で見る力がなくなりやすくなります。
遠視のメガネには視力を矯正するだけでなく、
目の筋肉の緊張をほぐして
楽にものを見るという役割があるわけです。
例えば朝は良く見えていても、
夕方頃になると視力が低下する場合は、
調節力の持続が出来なくなったと考えられます。
子供の場合は、最初からそういう見え方をしていれば
自覚症状は出なくて、
「そういうものだ」と思ってしまいます。
ですから自覚症状が出てからメガネを作るという表現は
とても危険と判断しています。
強い遠視でなく裸眼の状態でも視力や眼に問題なければ
眼鏡が必要なくなることもあると思います。
その判断は、医師にご相談頂きます。
今回のご相談の方に関しては、
現在かかりつけの眼科以外でも一度受診をお願いして
「眼科やがさき医院」にて、ご相談をお勧めしました。
担当、中村でした。