光を対する眼の反応
眼の網膜にある視細胞には大きく分けて2種類があります。
明所で機能する「錐体(すいたい)細胞」と
暗所で機能する「桿体(かんたい)細胞」です。
明るい所から暗い所に移動する場合、
錐体から桿体へ切り替わります。
この現象を「暗順応」といいます。
逆に暗い所から明るい所に移動する場合は、
桿体から錐体に切り替わります。
この現象を「明順応」といいます。
桿体細胞は色覚がないため、色を感じることが出来ません。
ですから暗い場所では白黒画面になるわけです。
「明順応」は、「暗順応」よりも反応が早く、
急に明るくなると光が眼に入りすぎてしまいます。
この時、「まぶしい」と感じます。
しかし、自分だけまぶしく感じる場合は、要注意です。
「まぶしく感じる」状態をひきおこす病気が実はあります。
まぶしく感じる代表的な病気
1:白内障_____水晶体が白く濁り始めて、光が散乱するため
2:角膜炎・結膜炎_目に対する刺激に敏感になり、まぶしく感じる
これ以外の原因も様々あります。
サングラスをかけていれば大丈夫!と安心するのではなく
出来れば眼科専門医を受診して診察をうけましょう。
明るさと色の見え方について
明るい場所では赤が鮮やかに遠くまで見え、青は黒ずんで見えます。
暗い場所では青が鮮やかに遠くまで見えるのに対して、赤は黒ずんで見えます。
この現象をプルキニェ現象といいます。
左図は、明所視と暗所視における感度と波長のグラフです。
明所視では長波長側に感度が高く、
暗所視では短波長側に感度が高くなっていることが分かります。
このことから、明所視から暗所視へ移る際、
赤いものは相対的に暗くなり、
青いものは相対的に明るくなるという現象が起こります。
例えば同じ明るさの赤と青の物体があるとき、
暗所視では双方灰色に見えますが、
赤の物体より青の物体のほうが明るい灰色に見えるのです。
※CIE国際照明委員会で標準的な視細胞の感度が制定されています。
(光育:http://www.hikariiku.com/より引用)
道路標識の案内標識が青地に白い文字は、
暗くても見やすくするためですね。