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  • 調節力と老眼のお話

    眼の疲れの原因は、実は知ってる方は意外と少ないようです。
    眼の疲れは毛様体筋の疲労から生じます。

    近くの物を見る時には、ピントを合わせる動作を眼は行います。

    遠方を見ていてピントが合う状態で、近くの物を見た時、眼の中の水晶体が同じ状態であれば
    ピントは網膜に結びませんのでぼやけた像を見ることになります。
    そこで水晶体を膨らませてピントを合わせます。
    このピントを合わせる動作を
    「調節力」といいます。
    この水晶体を膨らせることを行うのが
    毛様体筋と呼ばれる眼の筋肉にて
    ピントを合わせているわけです。


    福岡県福津市中央4-20-10にある「なかしま眼科」の画像を引用しています。
    毛様体筋が緊張すると、水晶体と毛様体筋をつなぐ「チン小体」が緩みます。
    緩んだことによって水晶体の横に引っ張る力が弱まって、
    水晶体は本来の厚みに戻って膨らみ、水晶体のレンズカーブが大きくなって、
    光を曲げる力が強くなって、ピントを眼の後方から前方に合わせることが出来ます。
    つまり、毛様体筋が緊張しない場合は、チン小体が水晶体を引っ張って
    水晶体のレンズの厚みを薄くしているわけです。

    参天製薬のHP「目のピント調節のしくみ」にわかりやすい図があります←クリック
    この水晶体の膨らむ弾力が弱くなり固くなることを「老眼」と言います。
    老眼に関してはHOYAビジョンケアカンパニー提供の
    【両国眼科 岩崎先生インタビュー「老視(老眼)について」】
    をご覧ください。

    弾力が無くなると、ピントを合わせる調節力が減少ので、それを補うために
    老眼鏡を装用するわけですね。
    老眼とは、水晶体の弾力が失われて調節が出来なくなる眼なのです。
    つまり、水晶体の膨らみが減少するということです。
    そうなると、それに対する特効薬は実はありません。
    製薬会社から、疲れ目に効果がある薬は、毛様体筋の緊張をほぐす効果はありますが、
    水晶体の弾力を取り戻すことは出来ないことを知っておきましょう。

    左の図は、調節力と年齢の関係を
    平均的な値にて図にしたものです。
    (参天製薬のHPより引用)
    10歳の年齢から年を重ねることによって
    調節力が低下していくことがわかります。
    つまり眼の老化現象は10代から始まっています。
    近くのピントの合わせられる距離が
    年々離さないと見えなくなっていくのが
    理解できると思います。
    近くを見る距離(F)cmは、
    F=100cm/調節力 で計算します。
    つまり60代になると調節力が
    無くなるために約100cm離さないと
    ピントが合わなくなるわけです。

    リザックでは毛様体筋の緊張度合いを測定できる「調節機能解析装置」を
    導入していますので、”無理して見えるメガネ”から”楽に見えるメガネ”をご提案しています。
    是非一度検査を受けてみて下さい。

    右側のノートパソコンにて、グラフ化してみることが出来ます。
    事例では、かなり毛様体筋の緊張が過度であることがわかります。

    ”楽に見えるメガネ”は、毛様体に負担をかけないメガネ度数の為、
    今まで見えていたものが見にくく感じる場合がありますが、
    それは、今までのメガネで無理してみる習慣の名残ですので
    レンズの調節力に任せてリラックスして見るうちに、
    遠くもよく見えるようになるので、かけはずしはしないこと。
    遠視ぎみの人ほど脳が「裸眼が一番いい」と認識しているので、
    朝布団から出るまえにメガネをかけて
    「これが普通の状態」と脳に認識させること。
    (『老眼&白内障完全ガイド 眼のいい病院2017』より引用)